しんぶんろごしんぶんろご11月号  P1   P2   P3   P4   P5   P6   P7     バックナンバー   日本語TOP 



愛善の光 神的意志のあらわれ

人類愛善会三代副総裁 出口日出麿(でぐち ひでまる)
(1897〜1991)

  在ることは真であり、成ることは神の御心である。小さい人間的な道理なるものに捉われることなく、私たちは、無限に観、無限に聴き無限に活きなければならない。  

 真理は溝の中にもひそむ 技術は書籍と経験との中にのみひそむ

 哲学者は理論の技術に巧み 歴史家は歴史の技術に巧み 医者は医術に巧みなり こは 大工の建築のことにくわしく 農夫の耕作のことに熟すると異ならず 真理は哲学でなく 歴史でなく医術でない 大工も真理を語り得 農夫も大道を体得し得 しかり 真理はどぶの中にも潜み 技術は書籍と経験との中にのみあり

 神に通じる門戸として三つある。それは善とか愛とかいう方面から神を感じる道、これは宗教あるいは道徳である。真理、道理によって神を感じるのは、これは学問である。美によって神を感じるのが、これが芸術である。

 よく、ものごとを観察して、それから、いろいろの天理地相を悟るべきである。

 この間から一時に、しけやら、火事やら、地震やら、人殺しやら、衝突やら、沈没やら、墜落やらが増えているように思われる。こうした災害事も、きっと周期的に行われているに違いない。そして何かを暗示しているに違いない。天災人事、すべてこれ天地の意志表示であるから、われわれはよくこれを考えなければならない。

 真の神は決して些細なことで人間に罰をあたえたり、禍をくだしたりするものではない。いや、たいていのことは大目に見ておられるのである。  いまの人間社会にこんなに不幸や禍があるのは、そのなかばは、人間自身がみずから作りあげたものである。人間同士のいろいろの誤解や嫉妬や怨恨の結果である。  つまり、しないでもよいことに苦労しているのである。

天声社刊『生きがいの確信』から)





「心地よさ」が脳を育む

〜脳科学から見た「活きる」とは〜

絵

 私たちは、周囲・社会から自分が認められると、うれしく感じます。人は自分の感情を受け止めてもらいたくて会話をするのかもしれません。


 こうした欲求は、すでに生まれたばかりの赤ちゃんにも備わっており、脳の発達にとって重要なことが分かってきました。


 国立機関の研究所で発達脳の研究をしている、宮下真信さんに、脳を育むことについてお話しいただきました。






脳はどのようにつくられる?

  胎児の脳は、はじめに心拍や呼吸などを司る脳(脳幹)、感情に関係する古皮質(辺縁系)などが作られ、最後に大脳が発達してきます。

 五感に関係する脳の領域(下図)の中では、味覚、嗅覚などの発達が早く、大脳の視覚野は、妊娠7カ月ぐらいからようやく形成されてきます。

脳  人の赤ちゃんはとても未熟な脳で生まれるため、物を明確に見る、つかむ、といったことはすぐにはできません。感覚機能を含め、大脳は生後の体験や環境からの影響を受けながら徐々に形成されていきます。








母親や周囲とのコミュニケーションが大切

 睡眠欲や食欲といった「生理欲求」と並ぶ、重要な欲求の一つに、人とのかかわりを求め自分を肯定してもらいたいという「関係欲求」があります。

 例えば、お乳を飲むとき、赤ちゃんは時々お母さんの顔を見ます。お母さんが声を掛けると、再びお乳を飲み始めます。

 これは、母親とのコミュニケーションを通して、関係欲求を満たすためだといわれています。赤ちゃんは未熟な五感をフル回転させて、母親とコミュニケーションをとろうとしているのです。

 赤ちゃんの関係欲求を全く絶ってしまうと、脳の活性や免疫力などが低下し、それが原因となって死に至るという報告もあるようです。

 私の恩師(故・松本元先生、元・理化学研究所ディレクター)は、古皮質はある種の価値判断をする領域で、「心地よい」と判断すると大脳を活性化し、学習が進むという仮説を提唱されていました。

 例えば、子供が跳び箱をするとき、簡単に飛べる段ばかりではすぐに飽きてしまって、もっと高い段を飛ぼうとします。 段々高くなると、跳び損ねて足などをぶつけて痛そうなのに、顔は笑っています。子供にとっては、高い段を跳びたいと挑戦することが目標なので、挑戦することが心地よいわけです。

ほめる

 このような経験を通して、脳は情報処理の仕方を獲得していきます。

 ここで大切なことは、自ら目標を設定して「できる」と判断すれば、脳には、そのための情報処理の仕組みが作り上げられることです。さらに、周囲が応援すると、子供は俄然やる気を出します。




関係欲求が満たされると脳が活性化する

 端的に関係欲求を満たすことの大切さを物語る話があります。

 当時 歳だった少年が、交通事故に遭い脳挫傷を起こしました。特に、皮膚感覚や運動機能に関係する右脳の損傷がひどかったそうです。

 ところが、奇跡的に意識を取り戻しただけでなく、懸命なリハビリによってすっかり運動機能を取り戻しました。

部長部下

 彼は、2年遅れで高校に復帰したために、学校では随分といじめにあったそうです。あるとき彼は「みんなは僕が学校へ行くことを歓迎していない」と思い込んでしまい、それまで何の障害もなく動かすことのできた左半身が、全く動かなくなってしまったそうです。

 家族や恩師の励ましの言葉によって「自分を必要としている人がいる」と感じた時、再び運動機能が回復したそうです。

 生理欲求は「生きる」ための欲求です。大人でも、結果だけを評価するのではなく、それに到るまでの考え方やプロセスを含めて周囲に認めてほしいという気持があると思います。この意味で、関係欲求は「活きる」ことへの欲求だといえます。





テレビ番組「まんが日本昔ばなし」
お茶の間に復活した古き良き日本の民話

  『かぐや姫』『一寸法師』など有名な昔話や各地に伝わる民話をもとにした昔話を、声優2人のほのぼのした声で語るTVアニメ『まんが日本昔ばなし』。75年から94年まで、952回にわたってTBS系で放送された長寿番組だ。

 放送終了後も人気は衰えず、ビデオやDVD、絵本などさまざまな形で発売され、ファンは増加。テレビ放映の復活を望む声に応える形で、11年ぶりにゴールデンタイムで異例の再放送となった。今回は、『牛若丸』など初期の名作民話の中から、毎回2作品を放映する。

 日本の昔話には、道徳的なものや教訓めいたもの、人情や愛情、生死や霊魂にまつわるもの、自然や動物との共存などをテーマにした話が多い。また、昔の人々の生活や日本の原風景がアニメで再現されているのも興味深いところだ。このアニメを観れば、年齢を問わず、日本人らしさを再発見できることだろう。(ゆ)

前へ

バックナンバー

日本語TOP