しんぶんろご しんぶんろご1月号  P1   P2   P3   P4   P5   P6   P7     バックナンバー   日本語TOP 

「死刑を止めよう」宗教者ネットワーク・第6回セミナーから

世界の流れは死刑廃止

人の命を奪う権利など、誰にもない

photo 「死刑を止めよう」宗教者ネットワーク・第6回セミナー。
右から、マヌエル・エルナンデス、永岡英子、片岡徒有、高橋哲也、柴田幸範の各氏(11月19日、東京・東本願寺真宗会館で)



 昨年11月19日、東京の東本願寺真宗会館で「死刑を止めよう」宗教者ネットワーク主催の第6回セミナーが 「罪のあがないとゆるし、そして再生」をテーマに開催された。同ネットワークは、2003年に超宗派で設立。当初から人類愛善会・大本も参画している。

 現在、およそ死刑制度を廃止したといえる国は120カ国。死刑存置国は78カ国。明らかに世界の潮流は死刑廃止に向かっている。 しかし日本は、国民の大多数が死刑存置を支持しているとの理由から、死刑制度を堅持。毎年、数人の死刑を執行している。

 セミナーの開会にあたり、同ネットワーク世話人の柴田幸範氏(カトリック・イエズス会社会司牧センター職員)は、 「死刑は、抽象的なものとしてではなく、具体的な人間の命の問題として考えるべきで、いろいろな立場の人から意見を聞き、考えたいと思います」 と述べた。

 セミナーの発題者からは、示唆に富む言葉が続いた。

  45年間にわたり教誨師、 篤志面接員として主に少年院で活動してきたカトリック(イエズス会)のマヌエル・エルナンデス修道士は、「非行少年・少女は、何より愛を欲しています。子供は神さまから預かっているもので自分たちのものではありません。 現代社会で問題なのは、家庭でも学校でも、大人が命の尊さを忘れ、子供に愛情を注がないことで、その姿が子供に反映しています」と指摘。

 続いて、犯罪被害者の立場から二人が発言。

 信者となった息子を取り返すため89年に「オウム真理教被害者の会」を結成した永岡英子さんは、「カルト教団に属し犯罪に走った若者たちの未来を考えると、死刑ではなく、世の中に役立つ人材に更生できる方法を考えてほしいと思います」と語った。

 交通事故被害者遺族で「あひる一会」代表の片山徒有さんは、「死刑廃止にはまだまだ抵抗を感じますが、死刑で万事解決できるとも思いません。被害者はずっと命の重みを受け止めて生きていきます。加害者も社会の一員として、命を全うするまで、自ら積極的に犯罪抑止運動を行うべきです」と述べた。

 最後に、東京大学大学院総合文化研究科教授の高橋哲也氏が発言。

「許しとは加害者と被害者という二者関係の中で生じるべきものです。それに対して、裁きは、第三者の法的な介入によって行われる。このことから、遺族の応報感情を理由にした死刑は成り立たないのではないかと考えます。死刑は国が行う新たな殺人であり、国家による殺人の合法化なのです」

 最後に、宗教者ネットワーク立ち上げのきっかけをつくった、イタリアの聖エジディオ共同体事務局長のアルベルト・クワトルッチ氏があいさつ。

「死刑を廃止してこそ、本当の意味での先進国。私たちが訴えるべきことは、人の命を奪う権利など、誰にもないということです」と述べた。

 今回のセミナーで参加者は、犯罪者を社会から排除せず、本人の反省と更生を支援しながら社会に受け入れていくこと、そして、被害者の心のケアも同様に支援していく取り組みが重要である、との一致した認識を得た。

 私たちは今後具体的に、これらのことを社会に訴えていかなければならない。






●人類愛善会創立80周年記念講演会講演録●

「万聖の大集会」への道
―出口王仁三郎聖師の描いたロードマップ―
廣瀬靜水 人類愛善会名誉会長/大本総長


80年の活動が明かす世界平和への道筋 / これからの運動に向けて、人類愛善会員必読の小冊子

photo

 一昨年は「出口王仁三郎初代総裁モンゴル訪問80周年」、そして昨年は「人類愛善会創立80周年」を迎え、モンゴルの首都ウランバートルに、 「人類愛善会モンゴルセンター」が設立された。その発会式では、初代総裁が世界平和の基礎として説いた、宗教的・精神的連帯に基づく 「アジア連合」の実現を改めて確認した。

 今日、軍事的・経済的力の優位さで自国の平和と発展を得ようとする、旧来のアメリカ的な一国主義のようなやり方と、対照的に、 EU(欧州連合)、AU(アフリカ連合)のような、協調と連帯を基軸にした地域連合の流れが見られる。

 アジア地域においても昨年暮れ、ASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国に日中韓を加え、「東アジア共同体」を実現していくことが、 ASEANプラス3首脳会議で「クアラルンプール宣言」として採択され、アジア地域における宗教者の恒常的な交流も盛り込まれた。

 世界の流れは、初代総裁が示し、人類愛善会が提唱・活動してきた方向に急速に動き出している。

 創立81年という新たなスタートを切る今年、人類愛善会は全国で会員研修会を開催。 運動の歴史と今後の展開について学んでいく予定で、この小冊子はすでに刊行の「よくわかる世界連邦」と併せ、研修会のテキストとして使用される。

 A5版・32ページ、巻頭には出口紅総裁のお歌「わが願ひエスペラントの歌まつり人類同胞こぞりてエルサレムの野に」のご染筆を掲載。 非売品。

※この小冊子は一冊100円の愛善基金カンパでお分けします。人類愛善会事務局までお申し込み下さい。
電話=0771(23)2145                

前へ   次へ

バックナンバー

日本語TOP