モンゴルセンターも世界連邦運動に着手
ツェデンダンバ会長らが来日
総本部、世連運動指導者と懇談、今後の協力を要請
(写真下)
左から、人類愛善会総本部でミーティング中のツェデンダンバ・モンゴルセンター会長、
バトツェレグ副会長、バトバヤル事務局長(2月23日)
人類愛善会モンゴルセンターから、ツェデンダンバ会長、バトツェレグ副会長、バトバヤル事務局長が来日。
2月21日から27日までの日程で、今年度の活動について総本部と打ち合わせたほか、世界連邦、
愛善酵素農法について研修した。
同センターは昨年6月にモンゴル政府公認NGOとして発足。
すでに学童への文房具支援活動を開始しているが、今後は社会的に影響力のある指導者、知識人層の間へも活動を広げ、
世界連邦運動にも取り組み、モンゴルの国づくりと世界平和実現に貢献していく考えだ。
今回の来日に当たり一行には、日本の世界連邦運動について学び、その原点である被爆都市・広島を訪れたいという
強い思いがあった。『ヒロシマ』の悲劇は、モンゴルでも同国で生まれた唱歌「ヒロシマの折り鶴の少女」などを通してよく知られる。
2月22日午前、一行はまず東京都内で植木光教世界連邦推進日本協議会会長(写真中央)、
高木旭世界連邦運動協会国際委員長(写真右端)と懇談。日本の世界連邦運動の歴史と成果について説明を受けた。
これに対し、ツェデンダンバ会長は「昨年日本が世界連邦国会決議をされたことに、大変に勇気づけられました。日本の皆さまが歩まれた道を、モンゴルも歩みたい。世界連邦都市宣言運動を推進し、最終的には国会決議も実現させたい。また、モンゴルは仏教を中心に宗教が復興しつつあります。将来は、世界連邦日本宗教委員会のような組織も作りたいという思いもあります」と抱負を語った。
また、バトツェレグ副会長は「モンゴルはロシアと中国という大国に挟まれた国であり、他国との交流や外交は非常に重要で、世界連邦運動を外交政策の中に取り入れたい。日本政府が世界連邦国会決議を受けて、外務省内に世界連邦の担当者を置かれたように、モンゴル政府の中にも世界連邦運動を理解できる職員を育てたいと思います」と述べた。
現在、モンゴルセンターは児童への文房具支援で各地を回りながら、知識人層に働きかけて愛善会の連絡所設置を進めている。それらを将来支部にまで発展させ、各自治体に働きかけて世界連邦宣言を進めていく考えだという。
ツェデンダンバ会長は、「今後、世界連邦運動の大先輩である日本から、講演に来ていただくなど、御協力をお願いしたい」と要請。植木会長、高木国際委員長は「世界連邦の前段階として必要なアジア連合の実現に向け、モンゴルが世界連邦運動に積極的に取り組んでいただけるのは大変ありがたい。できる限りの協力をさせていただきたいので、お互いの連絡を密にしていきましょう」と応えた。
社会の指導者層を対象に
また2月25日、広島では城忠彰広島修道大学教授(国際法)(写真右から二人目)と懇談。世界の非核兵器地帯を専門の研究対象にしている城教授は、「モンゴルが国連で『非核兵器国』を宣言し、世界初の『一国非核地位』(※注)が保障されたことは、大変な先見の明。また、地政学的に見ても、他の国ではなくモンゴルが始めて宣言したことに意味がある。モンゴルが今後世界平和実現に果たす役割は、非常に大きいと思います」と述べた。
一方、ツェデンダンバ会長は、「モンゴルは経済的にはまだ貧しい小さな国ですが、一国非核地位を確立したことは、世界に誇れることで、モンゴルが世界連邦運動に取り組むのは当然のことです。日本とモンゴルから世界に本当の平和を発信していきましょう」と述べた。
一行にとっては、モンゴルセンター発足以来、初めての来日となった。モンゴル国大統領首席補佐官の要職にあるツェデンダンバ会長は、多忙な公務の中を来日。
「モンゴルセンターの現在を人間の成長過程に例えて表現するなら、ちょうど赤ちゃんがよちよちと独り歩きを始めたころ。近い将来にセンターが自立運営できるよう、今のうちにしっかりと基礎固めをしたい」と、人類愛善運動への熱い決意を語った。
また、バトツェレグ副会長は、昨年のモンゴルセンター発会式に講演者の一人として出席し、人類愛善会の精神と活動に共鳴。その後、同センターの理事となり、先ごろ、副会長に就任した。同副会長は資源開発と環境保護行政、文部行政に詳しい元国会議員で、最近、官房長官の外交政策・経済顧問に就任したばかり。
「人類愛善運動、世界連邦運動のような平和運動を効果的に進めるには、身近な生活の中での実践とともに、社会の指導者層に働き掛けていくことが大切。また、市民一人ひとりに現代の環境問題をよく理解していただきながら、活動を進めることも大切だと考えています」と語った。
発会から間もなく一年。モンゴルセンターは、アジアから世界に平和を発信する拠点となるべく、活動と組織を固めつつある。
※注※ モンゴルの非核兵器国宣言と国連における一国非核地位
モンゴルは地理的に、核兵器を保有するロシア・中国という大国に挟まれている。ソ連崩壊後の1992年、
新生モンゴルのオチルバド初代大統領は、国連総会で「一国非核地位」を宣言。
その内容は、周辺諸国とともに非核地帯を構成するのではなく、核保有国に挟まれたモンゴル一国で、
核兵器を保有しない代わりに、核保有5大国(米・英・ロ・仏・中)に、モンゴルへの安全保障供与などを求めるもの
だった。
98年の国連総会で、この宣言を歓迎する決議(53/77D)が採択され、モンゴルの一国非核地位が
認められた。また、2000年には核保有5大国がその国連決議に協力する旨の声明を発表した。
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