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えん罪・福岡事件の真相究明求め半世紀
生命山シュバイツァー寺が再審請求の署名活動

人類愛善会も協力を決定 会員の理解と署名を促進

photo (写真右)昨年5月3日、綾部市の大本本部で開かれた「生命倫理を考える会」 (人類愛善会・大本教誨師会共催)で講演する古川龍樹さん

 戦後の混乱期、日本では不可解な事件が続き、今もその真相が分からないものは少なくない。その一つに 昭和22年に福岡市内で起きた「福岡事件」がある。

 日本人と中国人の商人2人が射殺された事件で、警察は軍服のヤミ取引に絡む強盗殺人と見て、 西武雄氏(当時32)を主犯、石井健治郎氏(同30)を実行犯として逮捕。9年後、2人の死刑が確定した。

 2人が服役していた福岡刑務所の教誨師だった、生命山シュバイツァー寺(熊本県玉名市)住職の 古川泰龍氏(当時32)は、事件にえん罪性を感じ、10年の歳月をかけて事件を独自に調査。 その結果、二人の無罪を確信し、「福岡事件真相究明書」を出版。法務大臣に直訴した。

 その後、古川氏は国会請願のための托鉢行脚、街頭署名を全国に展開し、再審請求の運動を展開。 だが、5回にわたる再審請求はすべて却下された。

 一方、西氏は一貫して事件との関係を否定。無実を訴えながら、事件から28年後の昭和50年、 突然に死刑を執行された。獄中では「叫びたし寒満月の割れるほど」と、魂の叫びを句にしていた。

 一方の石井氏は、西氏の死刑執行の当日、無期懲役に減刑され、平成元年、約43年ぶりに仮出所。 シュバイツァー寺に身を寄せた。

 古川氏の調査によれば、この事件は、西氏が関係していた軍服のヤミ商売と、これとは無関係の、 石井氏の過剰防衛による誤射事件が、捜査当局によって結びつけられ、「計画的強盗殺人事件」とされたものだという。

 また、裁判の審理中、2人の主張は一切取り上げられず、西氏は事件に無関係で無罪であるとの 石井氏の主張も無視されたという。

 平成14年、古川氏は80歳で死去。その活動は、子息で同寺住職の龍樹氏によって引き継がれた。 石井氏は、現在90歳で健在。共犯者として有罪判決を受けた藤永清喜氏は 81歳で健在だ。(残念ながら先日、2006年5月18日に81歳でご昇天された。 霊界でのみ幸はいをお祈り申し上げます。)

 古川龍樹氏は、平成15年に発足した「『死刑を止めよう』宗教者ネットワーク」の世話人も務めてきた。

 「判決の間違いを認め、過ちを正すことこそ、人々の司法への信頼を回復する唯一の道。 西さん、石井さんらの汚名を晴らし、無実の人間が処刑されるような蛮行を二度と繰り返してはなりません」

 同氏は福岡高等裁判所あてに再審開始を求める、要請書への署名活動を展開中で、 このほど人類愛善会もその活動に協力していくことを決定。全国の愛善会員の間で再審請求への理解が進み、 署名を集められるよう、5月4日に綾部市で開かれる「全国事務局長会議」で説明する予定だ。  



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