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『主張』

モンゴルからアジア、世界へと

 6月9日、人類愛善会は創立81年を迎える。10年を一つの時代ととらえるなら、再び新しい一の年を迎えたことになる。

 一昨年は人類愛善会創立のきっかけを開いた、出口王仁三郎初代総裁の「モンゴル訪問」80周年、昨年は人類愛善会創立80周年を迎えた。 そして、昨年6月には、「モンゴルからアジア、アジアから世界に真の平和を開く」ことを願われた初代総裁の意志を継ぎ、「人類愛善会モンゴルセンター」が同国政府公認NGOとして発足した。

 ソ連崩壊後の1992年、モンゴルは70年にわたる社会主義体制から脱した。民主主義国家として新しい歩みを始め、経済も資本主義自由経済を導入した。

 しかし、現在のモンゴル社会は、貧富の差の拡大、外国資本による資源の収奪、対外債務増大などの問題を抱え、不安定な状況が続いている。国民の中には、「社会主義時代の方が、暮らしは良かった」との声もあるという。

 こうした状況が続き、典型的な発展途上国の姿となっていくのか、あるいは、かつての社会主義とも欧米型の自由主義とも異なる、新しい道を切り開いていくのか、モンゴルはその岐路に立たされているかのように見える。

 注目すべきは、1992年、モンゴルが国連総会において「一国非核地位」を宣言し、核保有5大国の、米・ロ・中・仏・英との粘り強い外交交渉を経た98年、一国非核地位を歓迎する総会決議(53/77D)を取り付けたことだ。

 ロシアと中国という軍事大国に挟まれたモンゴルが単独で、他国に先駆けて実現させた、この新しい非核兵器政策は、平和外交の快挙として世界に衝撃を与え、今日も北東アジアの非核安定化という視点から、モンゴルの外交的役割と動向が注目されている。

 こうした時期に人類愛善会モンゴルセンターが設立された意味や使命は大きく重い。

 センターの活動には二つの柱がある。子供たちへの教育支援、持続可能な農業技術の普及、伝統的遊牧文化の保護といった、人々の生活に根ざした地道な活動。そして、世界連邦運動の普及という、国家・社会の指導者層を対象にした活動の推進だ。

 また、センターは同国の現役政府高官らを中心に運営されており、彼らの幅広い人脈を生かし、国や社会、世界を変革し得るだけの力を持つ指導者層に人類愛善運動を広げる意向だ。

 「そもそも人類は、兄弟同胞であり、一心同体である。この本義に立ちかえらんとすることは、万人霊性深奥の要求であり、また人類最高の理想である」との人類愛善会創立主旨は、 年余りを経た今日も燦然と輝き、世界の人々の心をとらえてやまない。

 私たち日本の会員は、初代総裁はじめ歴代総裁が示された理想世界建設のロードマップを深く研さんしたい。そして、世界にわだかまる有形無形の障壁を取り払う人類愛善運動の原点、初心に立ち返って、世界の行く先を照らす活動を国内外に展開したい。  



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