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●新風Nova Vento●
最近、大阪難波の宮跡で、万葉仮名で書かれた文章の木簡が見つかった。
文字は、「皮留久佐乃(春草の)…」と読め、和歌の枕言葉にあたる部分らしい。
「万葉仮名」の使用開始時期が従来の学説より30 年も早くなる、画期的な資料という▼
話し言葉としての大和言葉は、もちろん古くからあった。歌謡も短歌を含めて歌い継ぎ、
語り継がれてきた。しかし、わが国で使用された文字としては、大陸渡来の「漢字」が最初で、大和言葉とは
異質な外国語の文字だった▼
万葉仮名は、その漢字を日本独自の訓み方をして考案された。出土した木簡は、
字くばりといい、筆づかいといい、しっかりした構成で、難波の宮に仕える官吏が手本として使ったのでは、
とも推理された▼
後に日本人は「平仮名」を発明し、本来の大和言葉を自在に記述するようになった。
そこで何より感銘するのは、表記になおも漢字を用いながら、固有の大和言葉による思考過程や表現は守り通したことだ▼
昨今、英語を児童教育の必修科目にすべきだとの声も強い。『昔、漢語。今、英語』という構図であろうか。
しかし、言語は民族の思考過程や文化の根幹、いわば生命を形づくる。幼年者を義務的に英語的思考に慣らせば、
民族の文化的生命を危うくする恐れがある▼
子供たちには、まず日本語の基礎教育が大事で、外国語習得はその上の話であろう。そして、
日本語と共に学ぶべきは、ホマラニスモ(人類人主義)から生まれた国際共通語・エスペラントである。
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