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『主張』

過度の豊かさからの脱却を/ 地球温暖化のために

 南極・北極の氷山が崩壊し、アルプス・ヒマラヤの氷河が融解、縮小するなど、地球温暖化が進んでいる。 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)報告によれば、 早くも健康被害、洪水、旱ばつ、農業・漁業危機、飲料水不足など、深刻な影響が現実化し始めた。

地球温暖化の原因は温室効果ガスの急増にあるとされる。 産業革命以来、人類が化石燃料を使い放題にしてきた結果だ。 いまや、人間活動による温室効果ガスの排出量は世界全体で年間252億トン(2003年)にのぼり、 米中2国でその4割を占めるという。

 1997年採択、 年発効した「京都議定書」は、先進国に対しCO2排出量の削減を義務づけた。 しかし、最大排出国の米国は、枠組みを離脱し批准せず、中国は削減義務を負っていない。 先進国の削減目標達成の見通しも暗い。

途上国の産業開発が進めば、総排出量はさらに増加する。 年以降の世界の温室効果ガス排出量の規制対策、 いわゆる"ポスト京都議定書"体制の確立が急がれるゆえんである。  地球温暖化防止のために、人間活動のあらゆる分野やレベルにおける取り組みが欠かせない。 "ポスト京都"論議も、ここにきて一挙に熱気を帯びてきた。

 本年1月、米大統領が一般教書演説で温暖化防止に取り組む姿勢を初めて表明。 2月16日、京都市が温暖化防止「世界市長・首長協議会」の第2回会議を主催。 海外25カ国・地域の 都市・団体の市長や議員と、 国内の自治体首長ら約350人が参加し「都市が国を動かす」と「京都気候変動防止宣言」を発表した。

 2月25日、環境破壊防止をテーマとしたドキュメンタリー映画「不都合な真実」が、 第79回アカデミー賞を受賞。3月9日、EU首脳会議が開かれ、"ポスト京都"の主導権を狙い、 域内温室効果ガス排出量を20年までに90年比20%削減する「環境エネルギー包括政策」を承認。

 日本は、世界に誇る省エネ・環境汚染防止技術や太陽光・風力・バイオ燃料などの、 再生可能エネルギーの活用を促進する税制や開発支援策を一段と強化し、 地球温暖化防止に貢献しなければならない。 なによりも大切なのは国民の意識改革である。
あらためて「過度の豊かさからの脱却」を強調したい。 国民一人一人が、"天地のご恩"に感謝する心を取り戻し、 冷暖房温度の調節、買い物袋の使用、食用廃油リサイクルなど身近な省エネ活動に取り組もう。

 また、「飽食の生活」から「一椀を節する生活」への転換を、 気づいた人から実践し、その輪を周囲に広げよう。  出口直日人類愛善会三代総裁の言葉がある。
「少し寒く、少し貧しく、少しひもじく」
「私どものめざす愛善世界(理想とする社会)というものは、 今日の日本人が享受している際限もなく豊かな物質本位の生活から比べましたら、 かなりきびしいものであろうと思うのでございます。誤られた自由を謳歌する時代は去りました。

これからは、われよし・自己本位の思想を捨てて、大きな視野で人類全体のことを思い、 すべての人が精神的により高くなり、物質的にも過不足なく、限りない人類の進歩発展に、 手を取り合って寄与したいものでございます」
 愛善世界実現のために地球温暖化防止は欠かせない。着実な努力を積み上げたい。



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