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真の共栄主義
 

人類愛善会三代副総裁 出口 日出麿(でぐち・ひでまる) (1897‐1991)


公平無私な神の愛

 真の個人主義は、真の共栄主義である。  世には、個人主義といえば、単なる動物的利己主義と誤解し、 また、共栄主義というのは相互干渉主義かのように考えている人々が、今なお多いのは遺憾なことである。

真の個人主義とは、天から特に自己に賦与された職能を、できるかぎり完全に発揮することである。 ただこの場合、おうおう、自己のために他を排すということになりがちであるから、 他に対して迷惑をおよぼさない範囲において、真の自己を発揮するように努力すべきである。 真の共栄主義とは、できるかぎり、他をして、その特能を発揮させるようにつとめることである。

ただこの際、あまりに、単なる忍容にすぎて、自己というものをないがしろにするようなことがあってはならない。 安っぽい犠牲にながれてはならない。自己というものが、この世に生まれ出たのは、とりもなおさず、 自分でなければ果たせない仕事があるからである。 これと同時に、自己以外のすべての人々もまた、そうである。だからわれわれは、

相互に、このことをよく自覚して、それぞれの天職使命を果たし、 また果たさせるようにと気を配らなければならないのである。 このことを、個人的にみれば、徹底した個人主義であり、社会的にみれば、真の共栄主義なのである。

現代は、どちらかといえば、あまりに相互干渉が多すぎる。 とくにわが日本のような国は、根本において、封建的家族制度の遺風、 いまなお横溢して、意識するとしないとにかかわらず、 真の神の意志を阻むために生じる不愉快と懊悩とがはなはだしいように思われる。 また、うわっ調子の個人主義に陥るというと、単に利己だけのために、 いっさい他を省みないことになってしまうのである。 自己を尊重敬愛するとともに、同様、他を尊重し敬愛するのが真の個人主義であり、また共栄主義である。



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