誰にでもわかるパレスチナ問題(その3)
「ユダヤ人とは ?」 「パレスチナ民族 ?」
NPO法人大本イスラエル・パレスチナ平和研究所
主任研究員 矢野裕巳
(その1)
(その2)
(その3)
(その4)
(その5)
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(その9)
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(その61)
(その62)
(その63)
(その64)
(その65)
ユダヤ人とは誰か? これにはさまざまな解釈があります。サルトルは著書『ユダヤ人』のなかで、『他人によって
ユダヤ人と呼ばれる人がユダヤ人』と言い切っていますが、どうもピンときません。イスラエルでは多くの論争の後、
次のように考えられている様です。
『ユダヤ人はユダヤ人の母親から生まれた者、ユダヤ教に改宗した者で他の宗教に帰依していない者』。基本的には
ユダヤ人とはユダヤ教を信仰する人々と考えられるのです。つまり、ユダヤ教を信じていれば人種や言語に関係なく
ユダヤ人としてみなされるようで、日本人として生まれてもユダヤ教の熱心な教徒であるならユダヤ人として認められる
事になるのです。それほどまでも、ユダヤ人とユダヤ教との結びつきは強いと言えるでしょう。
先程述べたように、ユダヤ人という言葉が宗教的概念であるのに対してパレスチナ人という言葉は土地に根ざす非人種的、
非宗教的概念であるのです。そのことから、パレスチナ地方に住むユダヤ教徒もかつてはパレスチナ人と呼ばれていました。
要は、パレスチナ地方に住む人は、人種、宗教に関わらず、パレスチナ人でありました。それでは、パレスチナ地方をどう
線引きするのか?20世紀に入るまでは、はっきりしたものはありませんでした。パレスチナが地域として確定したのは
一帯が英国の統治領になった1920年です。英国は自国の統治に都合がよいようにそれまでトルコの支配だったこの地域に
国境線を引いたのです。
パレスチナ地方というものが、外圧により、明確になってはじめて、パレスチナ地方に住む
アラブ人がパレスチナ人となるのです。さらに、イスラエル建国にともなって発生した難民がパレスチナ難民と呼ばれる
ようになります。予期せぬユダヤ人国家の建国によってパレスチナ人という自分達のアイデンティティに目覚めざるを得な
くなったのかもしれません。
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