誰パレ5 of NPOイスパレ

NPO法人大本イスラエル・パレスチナ平和研究所
Oomoto Peace Institute for Israel and Palestine
「イスラエル・パレスチナ紛争」を中心に世界の紛争を学び平和に貢献する具体的活動の実践を目指します!

誰にでもわかるパレスチナ問題(その5

常務理事・主任研究員 矢野裕巳




 新聞、ラジオ、テレビ等で最近毎日のように耳にし、目にするパレスチナ問題、現代の中東問題も、根本原因はパレスチナ問題にあるという報道を聞かれた人もあると思います。
それでは、パレスチナ紛争とは何なのか?また、いったい何が問題なのかを数回に分けて考えてみます。
 まずは、おおまかに古代から現代までの歴史を考えてみましょう。


◆「国連分割案(1947年)」


 アラブ人との約束、ユダヤ人との約束、はたまた、フランスとの約束を通して、英国は第1次世界大戦前後、自ら招いた三枚舌外交のつけをその後払わされる事となります。

 1920年、サンレモ会議でパレスチナは英国の委任統治領と認められ、1922年英国の委任統治が正式に始まりました。 アラブ人、ユダヤ人は共に、それぞれの約束を盾に、独立国家建設を主張します。その後、皆さんよくご存知の、第二次世界大戦時のホロコースト(ナチスによるユダヤ人大虐殺)はユダヤコミュニテイーに一大打撃を与えます。ユダヤに 同情的な欧米の世論を背景にユダヤ問題解決はパレスチナにユダヤ国家を作るしかないという一大キャンペーンが展開されます。

 一方アラブ人の立場に立てば、ユダヤ人問題、ホロコーストの問題はあくまでも、ヨーロッパの問題でパレスチナの自分達の将来の問題とは関係なかったのでした。なによりも、英国との約束に従いアラブ人の國をパレスチナに建設することを望んだのでした。

 現在、パレスチナのテロに苦しむユダヤ人ですが、当時英国政府機関に対して激しいテロ攻撃を繰り返すユダヤ人もいました。パレスチナへのユダヤ人移民の数を制限しようとした英国政府の対応に反対していたのでした。
アラブ人とユダヤ人は各地で衝突をくりかえし、その対立がますます激しくなっていったのです。

 ついに、1947年2月英国はパレスチナ問題解決を国連に委ねると宣言。事実上のパレスチナ放棄でした。英国から 問題を引き継いだ国連は同年11月国連総会においてパレスチナ分割案を可決します。パレスチナをアラブ、ユダヤの 2つの國に分割、エルサレムを国際管理下に置くという内容です。シオニスト(パレスチナにユダヤ国家を建設しようという考えの人)にとって、この分割案は大勝利でした。国際機間がパレスチナのユダヤ国家建設を決議したのですから。
 一方アラブ側はこの決議に強く反発します。結果として、本格的な武力衝突に突入するのでした。

 現在のパレスチナ問題を考える上で、イスラエルを支持する人のほとんどは次のように主張します。『もし、この時点、つまり1947年の時点でアラブ側がこの国連分割案を受け入れていれば2つの民族はパレスチナで共存できていたし、当然パレスチナ国家も建設されていたであろうし、現在の紛争、難民問題もおこっていなかったであろう』
 はたしてこの時点でアラブ側がこの分割案に同意出来たかどうかは解りませんが、事実は、アラブはこの分割案に同意せず、これ以後、アラブ、イスラエルは四度の大きな戦争を含め、多くの衝突を経験し現代もその問題を解決出来ずに今日に至っています。




誰にでも分かるパレスチナ問題

目次

1    パレスチナ戦争、何が問題なのか?」
2    パレスチナ紛争はここ100年の問題」
3   「ユダヤ人とは?」
4   「2枚舌? 3枚舌」
5    「国連分割案(1947年)
6    「イスラエルの建国とパレスチナ難民」
7    「アラブ民族主義の台頭、そして英仏植民地主義の終焉へ
8      PLO(パレスチナ解放機構)設立と6日戦争
9    「第4次中東戦争」
10  「キャプデービット合意」
11  「インティファーダー(民衆蜂起)」
12  「湾岸戦争とパレスチナリンゲージ」
13  「オスロ合意からラビン首相暗殺まで」
14  「イスラエル極右勢力とパレスチナ過激派」
15  「ユダヤ人が2人いれば政党が3つできる」
16  「綾部市、エルサレム市友好都市宣言」/「エルサレムで『平和祈願祭』
17  「指導者の決断」
18   神は死んだ。パレスチナ問題の複雑さに悩んで!
19  「9.11」
20  「綾部市長の英断」
21  「走りながら勉強を!走りながら準備を!」
22  「絶望はおろか者の結論」
23  「分離壁そしてアラファトの死」
24  「次の世代には・・・/川をこえる橋
25  「大本、ユダヤ教の婚礼」
26  「ガザ撤退」
27  「想定外は想定内」
28  「圧力と譲歩」
29   イラナ・ジンガー博士からのメール
30   亀岡プロジェクト1
31   亀岡プロジェクト2
32   亀岡プロジェクト3
33   亀岡プロジェクト4
34   亀岡プロジェクト5
35   ジュベル・ムーサ(モーザ山)/パレスチナ人から見た中東和平への展望
36   大本大祭、大本歌祭へ
37   米国の役割、日本のアプローチ
38   亀岡プロジェクト 最後の締めくくり
39   建設的あいまいさ
40   よりよい世界をめざして
41   改めてパレスチナ問題の基礎から
42   亀岡平和祈念式典へのメッセージ
43   イスラエル軍によるシリア空爆
44   イスラエルロビーとパレスチナ和平1
45   イスラエルロビーとパレスチナ和平2
46   イスラエルロビーとパレスチナ和平3
47   ヨルダンハシミテ王国1
48   ヨルダンハシミテ王国2
49   ヨルダンハシミテ王国3
50   シリア1
51   シリア2
52   東京大本歌祭
53   マドリード世界対話会議/サミールナウリ ヨルダン大使講演
54   ハイム ホシェイン公使
55   イスラエルトパレスチナ?
56   敵の敵は味方?
57   イスラエル右派政権誕生・・・・和平へのプライオリティー
58   イスラエル政府の行動に疑問を投げかけるユダヤ人
59   ユダヤ人であることとイスラエルを否定することは矛盾しない
60   ユダヤ教、キリスト教、イスラム教1
61   ユダヤ人はなぜ迫害去れてきたのか?
62   ユダヤ人迫害の歴史を通して考える
63   預言者を通してユダヤ教、キリスト教、イスラム教を考える
64   安息日を通して通してユダヤ教、キリスト教、イスラム教を考える
65   聖地を通してユダヤ教、キリスト教、イスラム教を考える
66   一神教と多神教

誰にでも分かるチベット問題

誰にでも分かる世界の紛争

サダト大統領暗殺30年のよせて

目次

その1
その2
その3
その4

Bill Roberts

講演録