モンゴルだより 5
”モンゴルのお金と物価”
モンゴルではツグルクという単位のお金を使用しており、日本円の1円がほぼ10ツグルクに当たります。
ですから一桁落として考えると、日本の物価と比較できます。
そして普段目にするお金は全部紙幣です。コインも一応あるようですが、日常目にすることはありません。
ですから、すぐに財布が大きく膨らんでしまいます。紙幣は日本より小さく、かなり使い込まれていてボロボロのものもあり、新札を見ることはほとんどありません。
基本的にモンゴルの国民は所得が日本より低く、物価は日本より安いです。食料品を買っても、食堂で外食しても、日本に比べで5分の1くらいです。
道沿いの普通の食堂に入ると、100~150円くらいで食事が出来ます。ちょっと高級なレストランに入れば、食事代が一人500円から1000円の間でしょう。
ところが、国内で生産されていないものは、全て輸入に頼り、それらの品物は決して安くありません。
日本では輸入品というと、ほとんどがぜいたく品や、趣味嗜好品のように感じられますが、モンゴルでは生活に欠かせないものの多くが輸入品です。
中でも電化製品はほとんど中国製か韓国製。取扱説明書は英語で書かれています。
また、歯ブラシが意外と高くて驚きました。日本では2本100円というところさえあるのに、こちらでは1本150円位しています。
これも輸入品とか。また最近は缶詰や瓶詰めの食料品も多く出回っていますが、これらもほとんど輸入品です。
ですから、ポテトチップスやコーヒーに入れる粉ミルクも決して安くはありません。シャンプーや洗剤もそこそこします。
そして陶器の食器が輸入品ということでけっこう高額です。それでも缶ビールは一つ70円くらいです。
本来モンゴルは遊牧の文化ですから、現代社会で使用される生活用品を作る工場がありません。その上、カシミヤなどの生産国でもありますが、加工工場がなく、ほとんど材料のまま中国に買い取られていきます。
ですから国内生産品からの収入は少なくなってしまいます。
ウランバートルの町は東西に長く、歩いて目的地に行くにはちょっと遠い場合があります。そんなときはタクシーを利用します。
こちらのタクシーは、屋根の上にマークを付けたものもありますが、日本人には一見して分らないものもあります。
これこそ白タクです。しかしけっこうそれでまかり通っていて、多くの人が利用しています。運賃は運転手の言いなりで、同じところを往復しても、行きと帰りが2割以上違うことはしょっちゅうです。
それにしてもこのタクシー、初乗りが日本円の30円くらい、数キロ走って100円前後ですから、少々高く取られても、日本と比較すれば安いものです。
ただ、タクシーを拾うときは、手は挙げず、道路のほうへ少し出すくらい。そしてタクシーが止まると、お客は自分で助手席のドアを開けて乗り込みます。
二人以上のときは、一人は後ろに乗りますが、通常前の席から乗るのが習慣です。
車体はかなり使い込んで、でこぼこになっていて、窓も開け放していても、禁煙にしているタクシーもあります。
しかし一般に、道路を走っている車のほとんどがこすったりへこんだりしていて、無傷の車を見るほうがまれです。
後半はタクシーの事情になってしまいましたが、次は食べ物、パンについてお伝えします。
”パンのこと”

モンゴルにもパンは食されていますが、日本のパンとは少し違います。食パンの形をしているものも、少し小さめで、手に持つとちょっと重さがあります。
それは水分か多いというか、ふくらみが足りないというか、日本の食パンのようにふんわりとはしていません。
こちらのアパートに来てまず困ったのが、トースターがないことでした。どこの家も使わないということではないにしろ、あまりパンを焼く習慣はないようです。
日本人は逆に食パンを焼かずに食べる人のほうが少ないでしょう。その理由は、焼いてみて分りました。
まずはそのためにトースターが必要です。韓国系の大きなホテルに付属隣接するスカイショッピングセンターで、やっと見つけました。
韓国製のオーブントースターに食パンを切って入れてみると、しばらくすると前面のガラスに露が滴り落ちてきて、水分が蒸発していきます。
5分くらい経つとこんがり狐色になり、見た目は美味しそうに焼きあがります。それを口に入れてみると、カルチャーショックになるのは、その硬さです。
厚めの煎餅か大阪名物粟おこしのようで、半分食べた頃にはリタイヤしたくなります。また別の、少し色があって薄く切ってある小さいパンがありますが。
これも、焼くとまるで煎餅です。はじめの何日かは辛抱していましたが、焼きあがってすぐに両面にたっぷりバターを塗ってしばらく待つと、
適当にやわらかくなり、美味しくなることがわかりました。
最近は、大きな市場に行くと色々なパンが売られ、今人気のあるのが、日本風に言えば、棒状のドーナツのような揚げパンです。メルクーリ市場にあるその店にはいつも行列が出来、
小さな店ですがどんどん売れています。ためしに買って食べてみました。懐かしい味がするということでしたが、日本で言えば、素人作りでふくらみの足りないような、やはりある種、懐かしさを感じる味です。
日本のドーナツをイメージして買うと、失敗したという気持ちになりますから、初めからこういうものだと思って買うのがコツです。
こちらのパンは、ふくらみが足りないせいか、また詰まっているせいか、見かけの分量以上におなかがふくれます。
パンとコーヒーは日本の定番ですが、コーヒーに入れるフレッシュは手に入りません。
小さな容器に一回分ずつフレッシュミルクが入っているのは日本ならではでしょう。
ミルクを入れたければ、輸入品の粉ミルクのビン入りを買うしかありません。しかし慣れてくれば、それなりにおいしくいただくことが出来ます。
また、バターのようにパンに塗るための、タッパーに入ったやわらかいチーズがあります。
見かけはピーナッツバターのような感じですが、まさにチーズです。
これも日本では食べたことがありません。
※このサイトに掲載されている文章、写真などの無断転載・ 無断複製を禁じます。